朝仁の相撲櫓再建へ

櫓が倒壊し雨除けシートで覆われた土俵を眺める屋村会長ら

13日八月踊りで寄付金募る
建設費500万円、市が300万円助成

 奄美市名瀬朝仁町内会の住民らが、昨年9月末に襲来した台風24号によって倒壊した朝仁児童館前の土俵櫓(やぐら)の再建を目指し、寄付金を集める活動を始めた。今月13日には、同館土俵まわりで、寄付金を募る八月踊りも計画、住民らは「多くの人に八月踊りを楽しんでもらい、寄付に協力してほしい」と参加を呼び掛けている。

 同館前の土俵櫓は、三十数年前に建てられ、毎年、敬老豊年祭相撲や八月踊りなど地域行事が行われるなど、町内会にとって欠かせない施設。同町内会は昨年9月の倒壊直後から、再建に向けて話し合いを続け来た。

 昨年12月、同町内会の屋村賢良会長(71)を委員長とする建設実行委を立ち上げ、市などに支援も求めてきた。新たな櫓建設には約500万円必要だが、このほど、市紡ぐきょらの郷(しま)づくり事業に採択され、助成金として市が300万円支援することが決定。残る200万円について、町内会として準備することになった。

 13日の八月踊りは午後7時半開始予定。屋村会長は「土俵櫓は奄美の歴史、文化の象徴でもある八月踊りや相撲に欠かせないもの。地域住民のよりどころでもあり、立派な櫓をつくることで、住民の結束力も高まり、町内会の交流も深まる。八月踊りには、町内会だけでなく、出身者など多くの人に参加してもらいたい」と話し、協力を呼び掛けている。

 建設工事は年明け後に行う予定で、四方の4本の柱には、これまでの柱より太い杉の木を使用、屋根はさびにくい素材のトタンを使い軽くすることで強度を高める。建設には大工の地域住民の協力も得る予定で、副会長の荒田末彦さん(68)は「1か月ほどで完成する予定。将来の建て替えなども考え設計図もしっかり残したい」と話している。

 実行委は金融機関への振り込みでの寄付も受けている。振込先は、ゆうちょ銀行(記号―番号 17950―05234191)、奄美信用組合(本店 普通口座番号 1373750) 朝仁町内会土俵櫓建設実行委員会。

 問い合わせは屋村町内会長(電話0997―54―4801)へ。