奄美・屋久島まち歩き連絡協総会

瀬戸内町古仁屋市街地でまち歩きを実践した後、意見交換を行った(17日、瀬戸内町役場会議室)

「自然・里体験できる環境づくりを」
国直・古仁屋で体験、意見交換も

 奄美・屋久島まち歩き連絡協議会(山﨑太一会長)の2019年度第1回総会・研修会が16・17日、奄美大島内であった。総会で事業計画などを承認したほか、研修会では大和村国直集落と瀬戸内町古仁屋で実際にガイドによるまち歩きを行い、終了後に意見を交換するなどした。

 同会は奄美群島と屋久島の「まち歩き」に関する団体・個人で2018年3月に設立。すでに世界自然遺産に登録されている屋久島との連携を通じ、地域活性化などを目指す。

 16日に大和村防災センターであった総会では、事業計画などを承認。今年度から(公財)日本離島センターの離島人材育成基金助成事業に採択されたことを受け、今回も含め年3回の研修会と資源調査・発表会が盛り込まれた。

 総会後には同村国直集落で集落歩きを実施。NPO法人TAMASUの中村修代表とNPO法人まちづくり地域フォーラム・かごしま探検の会の東川隆太郎代表がそれぞれ案内し、違いを検証するなどした。

 17日には、瀬戸内町の528(こにや)会代表で島案内人を務める供利義也さんが古仁屋市街地を案内。クロマグロのモニュメントなど定番観光地のほか、オオウナギが生息する河川など、通常の観光ではなかなか巡らないディープなスポットも紹介。偶然魚売りの女性に出会う機会もあり、参加者はまち歩きならではの醍醐味を存分に味わった。

 同町役場会議室であった意見交換では、会員らが「古仁屋は食が豊富」、「古仁屋港ほど多くの種類の船がとまっている景色は全国でもなかなかない」など魅力を列挙。また、「小型スピーカーを利用するということも考えるべき」、「素材が多いので、コースのテーマを絞ることも選択肢」など、ガイドに対しての意見も挙がった。

 意見を受け供利さんは「具体的なアドバイスをもらうことができ、今後コンテンツを作る上で参考になる」。また、山﨑代表は「屋久島の状況を踏まえ、奄美でも自然と里の両方を体験してもらう環境づくりが必要。今後も連携した活動を継続し、活動に肉付けできれば」と語った。