「ツルラン」見頃終盤

奄美大島南部の山中でひっそりと咲くツルラン(西康範さん撮影)

緑に映える白花、夏演出

 奄美大島南部の山中で、ツルランが見頃を迎えている。独特の形の白い花が周囲の深い緑に映え、涼しげな雰囲気を演出している。奄美市名瀬の西康範さんは28日に開花の終盤を迎えた花を撮影した。

 ツルランは九州南部以南の山地の林内に生えるラン科の多年生草本。花茎の高さは40~80㌢。花は白色で花茎の先端に密集してつく。「大」の字型の花で、中心には太くて赤い突起がある。山下弘さん著『奄美の絶滅危惧植物』によると、花が咲く時期から「夏エビネ」とも呼ばれている。和名は花がツルをイメージさせることから名づけられたという。

 園芸採取や土地造成、森林伐採などが原因で個体数が減少。環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。今年2月には徳之島中北部の群生地で70株以上が盗掘される被害が発生するなどもした。