「一番搾り」で世界自然遺産登録を応援

「一番搾り」で世界自然遺産登録を応援

右からデザインを担当した黒丸さん、中村副知事、井本支店長

切り絵作家・黒丸さん(奄美市に居住経験)デザイン
中村副知事訪問

 【鹿児島】キリンビールでは8月6日から九州地区限定で「一番搾り生ビール」の「奄美・琉球世界自然遺産登録応援デザインパック」(350㍉㍑缶、6缶パック)を販売する。販売に先立って1日は、同社の九州統括本部南部九州支社鹿児島支店の井本亜香支店長らが県庁を訪れ、中村かおり副知事を訪問。商品の贈呈と販売にかける意気込みを語った。

 同社では2年前の17年10月から「端麗生ビール」のデザイン缶販売などで世界自然遺産登録の応援をしてきた。「より鹿児島の人に積極的に関わってもらって、世界に誇る自然遺産をアピールしたい」(井本支店長)と、鹿児島市在住の切り絵作家・黒丸玲菜さんにデザインを依頼した。

 黒丸さんは小学生の頃、喜界島に住んだことがあり、10年ほど前にも、大島紬を学ぶために奄美市に住んでいたことがある。切り絵作家への転身は奄美の自然や生活に影響を受けた部分が大きいという。「住んでいた頃の感覚を思い出して、地元の自然や文化を忠実に再現した」と黒丸さん。ヤンバルクイナ、アカヒゲ、アマミノクロウサギ、イリオモテヤマネコが同じ方向を向く絵柄で、地域が一体となって自然や文化を受け継いでいく想いを表現した。

 中村副知事は「世界自然遺産登録は官民挙げて盛り上げていかなければいけない事業の一つ。民の側から協力いただけたことがありがたい」と喜んでいた。黒丸さんは「ビール缶を通じて、今奄美や琉球の自然がどういう現状なのか、多くの人に知ってもらうきっかけにして欲しい」と話していた。なお売り上げの一部は、奄美群島広域事務組合を通じて自然保護活動などに寄付される。