銀座でミニライブ

銀座でミニライブ

花井さんのバイオリンとの共演でシマ唄などを披露する、城さん

大成功に笑顔の泉二弘明さんと、泉二啓太さんに囲まれる城さんと花井さん

サプライズでアンコールに応える城さんと花井さん

「奄美の誇り一人でも多く知って」
音楽と奄美物産を堪能

 【東京】大島紬とクラシック、シマ唄がコラボ――このほど中央区銀座の「銀座もとじ」で奄美出身の歌手・城南海さん、バイオリン奏者・花井悠希さんによるミニライブ「歌涼み~ヴァイオリンで聴く奄美の歌声~」が催された。会場には、着物姿のカップルなど約70人が来場。城さんの歌声と花井さんのバイオリンの響きに聴き入っていた。

 ミニライブは、奄美出身の泉二=もとじ=弘明さんが経営する大島紬専門店「銀座もとじ」を舞台に、10倍以上の応募者の中から選ばれた70人限定での開催。「シマ唄と大島紬は、奄美の文化。それを絆にもっと奄美を知ってほしい」との弘明さんの思いと、2代目の啓太さんが花井さんと交流があることなどから実現した。

 華麗な浴衣の花井さんと、藍色が際立つ夏大島で艶やかに登場した城さんに、来場者は、ため息交じりの大きな拍手で出迎えた。「キズキちゃん」「ユキちゃん」と呼び合うほどの二人だけに、息はぴたり。マイクを通さないバイオリンと三味線の音色に、水を打ったような静寂が流れ、曲が終わるたびに荒波のような拍手がわき起こっていた。城さんは、シマ唄「行きゅんにゃ加那」のほか、方言で「童神(わらびがみ)」などをのびやかに響き渡らせた。

 ライブ後には、店内で黒糖焼酎などが振る舞われ、店の前に横付けされたキッチンカー「Tsumugu Amami」(つむぐあまみ)から絶品の鶏飯が提供されるなど、来場者は奄美を堪能していた。弘明さんは「これをきっかけに、奄美の誇りを一人でも多く知ってもらえたらいいですね」と満足げに語った。

 城さんは「バイオリンによる生唄は、初めての試み。皆さんとも近く、とても新鮮で楽しかった」と笑顔で振り返った。その後サプライズで来場者の間を縫って「ワイド節」を披露する大サービスをしてくれた二人は、9月4日(東京・紀尾井ホール)、8日(長野・軽井沢大賀ホール)、28日(愛知・三井住友海上しらかわホール)で「城南海with1966カルテット、クラシカル・コンサート」のステージに立つ。