野生生物など交通事故防止へ啓発

野生生物など交通事故防止へ啓発

野生生物の保護へ安全運転などを呼び掛けた「アマミノクロウサギ交通事故防止キャンペーン」

夜間の運転、ゆっくりと
環境省奄美自然環境事務所 観光客らにチラシ配布

 環境省奄美群島国立公園管理事務所などは13日、国の特別天然記念物アマミノクロウサギなどを輪禍(ロードキル)の事故などから守ろうと「交通事故防止キャンペーン」を奄美市住用町のマングローブパークで行った。奄美市マスコットのコクトくんも参加し、施設を訪れた観光客らにチラシを配布。「野生生物に気をつけて、ゆとり運転を」などと呼び掛け、配慮した運転を求めた。

 キャンペーンは、観光客の増える夏期からアマミノクロウサギの活動が活発化する秋期にかけて毎年実施。8月1日~9月30日までの期間中、啓発活動など継続的に取り組む。

 この日は、同職員、奄美群島希少野生生物保護対策協議会会員など5人が参加し実施。同所国立公園管理官・千葉康人世界自然遺産調整専門官は「近年、野生生物の分布域も広く回復してきており、県道などの大きな道路でも発生するケースが出てきた。注意して運転することは安全運転にもつながる。保護へ周知したい」と話した。

 午後2時、同職員やコクトくんらは施設に出て活動を開始。▽夜になったら要注意▽突然飛び出すよ―などと書かれたチラシを来館者に手渡し「夜間は特にゆっくり運転を」などと呼び掛けた。

 なお、同事務所によるとアマミノクロウサギ交通事故確認件数は、2018年が奄美大島21件・徳之島19件。今年は6月末現在、奄美大島6件・徳之島9件を確認している。