ウミガメミーティング

ウミガメミーティング

参加者は子ガメの色による反応行動を観察した

8月までに産卵139回 子ガメの行動生態観察
国直海岸で

 奄美海洋生物研究会(興克樹会長)主催のウミガメミーティングが17日夜、大和村国直公民館であった。参加した親子など家族連れはウミガメの生態を学んだほか、同集落海岸ではふ化したばかりの子ガメの行動などを観察した。

 同協会はウミガメ類の保護や調査を目的に2012年に発足。奄美大島島内の海浜を調査し、生息数の増減把握を行っている。

 今ミーティングは環境省「奄美群島国立公園奄美大島におけるウミガメ産卵モニタリング」業務の一環。家族連れや一般など約50人が参加した。

 会場では奄美で産卵するアオウミガメとアカウミガメの特徴や生態などをわかりやすく解説。同島内産卵回数報告によると19年8月中旬現在、139回(上陸183回)を確認。内訳はアカ77回、アオ60回で例年に比べ減少傾向にあった。

 同研究会は近年、リュウキュウイノシシによる卵の採食が一定数あることや、東シナ海での違法な乱獲事案を指摘。希少なウミガメ類の減少を危惧。あらためて生物保護の大切さを呼び掛けた。

 その後、参加者は海岸に移動して観察会を実施。大浜海浜公園=奄美市=で飼育する2週間前にふ化したアカウミガメの子ガメを砂浜に置き、色の異なるライトに反応する様子に見入った。

 子ガメは光の方向へ向かう性質を持つ。波長の短い色(白、青、緑)で照らすと、小さな手足を動かしながら近寄るカメを子どもたちは真剣な表情で見つめた。

 小宿小6年の市川梨瑚さんは「小さなカメが光りに反応するのがおもしろかった」と話した。