「障がい者バスケ知って」

「障がい者バスケ知って」

熱戦を繰り広げるピンクのユニフォーム鹿児島バルダーズ(左)と大島高校選手たち

 

鹿児島バルダーズ来島
奄美チームと熱戦

 

 鹿児島県で活躍中の知的障がい者女子バスケットボールチーム・鹿児島バルダーズが出場するバイオレーラプレゼンツ「バルダーズカップⅣ」(㈱アイズ・カンパニー主催)が24日、奄美市名瀬の小宿小学校体育館であった。選手らは奄美のチームと対戦し、日ごろ培ったチームワークで激しい攻防を繰り広げた。

 鹿児島バルダーズは、2020年の全国障害者スポーツ大会・鹿児島国体を目指して16年に設立。選手の成長の場として、障がい者の認知拡大も図りながら週1回の練習に取り組んでいる。

 チームは、山元晃一監督を筆頭に、龍郷町の大島養護学校卒業生4人を含む社会人や高校生15人が在籍。今年は、全国障害者スポーツ大会九州ブロックで準優勝を決めるなど上昇カーブを描くチームだ。

 大会は、年に1回の公式戦と極端に経験を積む場が少なく、県内の中高生や社会人を相手に強化を図ろうと定期的に主催し実施。奄美は初来島で、試合には、大島高と古仁屋中、奄美障がい者スポーツチームのミ・ライアール奄美の3チームを招待し、正規のルールで戦った。

 大島高校との試合では、100点ゲームと点差は開いたが、持ち味のチームワークを発揮し、「一本大事に」など声を掛け合って食らいついた。第2クォーター、渾身の3ポイントシュートが決まると会場からは大きな歓声が起こるなど沸き立った。

 山元監督は「大島のような強豪に基本に忠実なバスケをやられると切り崩せないのは当然。貴重な経験を生かしてほしい」と熱戦を振り、大島養護学校卒・藤みつき選手は「ディフェンスがすごく強くてあまり決められなかった」と悔しがったが、バスケットボールについては「みんながつないだパスでシュートを決める瞬間が一番うれしい」と楽しんでいる様子だった。

 この日は、大島―ミ・ライアール奄美戦、古仁屋中―ミ・ライアール奄美と鹿児島バルダーズ連合チーム戦も実施。25日は、ミ・ライアール奄美―鹿児島バルダーズ戦、小宿中―連合チーム戦が同体育館で行われる。

 山元監督は「一般の人も足を運び、ぜひ障がい者バスケを知ってほしい」と多くの来場を呼び掛けている。