ラジオによる健康情報発信

ラジオによる健康情報発信に取り組んでいる奄美市の国保年金課(右)と健康増進課の職員

壮年期の健康意識向上へ
特定健診受診率 県内ワースト5 奄美市

 奄美市は市民の健康課題解消に「ラジオによる健康情報発信事業」をこのほど、開始し事業を委託したラジオ放送局とラジオCMを作成。40~50代の市民に向けラジオCMを流して、特定健診受診勧奨や健康情報などを呼び掛けている。市担当者は「奄美市は特定健診の受診率が県内ワースト5位。病気が疑われてから健診に行くのでなく、特定健診を受診するなど普段から健康に関心を持ってもらいたい」と話した。

 奄美市は男性の早世率(65歳未満死亡率)が高く特定健診受診率が低いなどの健康課題があり、壮年期に対する手立てが急務となっている。市の国保年金課と健康増進課は健康教室や健診を実施するが、アプローチしたい年代の参加が少ないためラジオを使った健康情報発信事業を計画したという。

 同事業は市の現状や特定健診受診勧奨、予防のための具体的方法についてテーマごとにラジオCMを作成し、知ってもらいたい健康情報などを反復的に発信。NPO法人ディ!を委託先として、奄美エフエムの番組(スカンマーワイド、ヒマバン・ミショシーナ、ゆぶぃニングアワー、ディ!お茶ど!)の中で1日当たり3~5回の割合でCMを放送する。

 CM作成には、あまみエフエム局のパーソナリティの他に市職員も参加。CMで流れる曲では、国保年金課の濱田洋一郎課長がオリジナル曲を歌い出演。完成して放送されているCMは方言を交えて健康に関する会話が流れ、CMを聞いた人が興味関心を持てる内容となっている。

 同課担当者は、市の平均寿命は全国の市町村1888の中でもワースト18位と危機的状況と指摘。「ラジオCMを聞いて特定健診を受診したり、健康に関する正しい知識を得て意識を高めてもらえれば」と話した。