共同体参加企業も加わり佐大熊緑地帯のアメリカハマグルマなどを駆除した
奄美大島エコツアーガイド連絡協議会(喜島浩介会長)は7日、奄美市名瀬の臨港道路佐大熊入口付近の緑地帯で外来種の駆除作業を行った。会員以外に先月発足した世界自然遺産推進共同体の参加企業や地域住民なども参加し、緊急対策外来種に指定されているアメリカハマグルマを中心に駆除した。活動を継続して世界自然遺産登録の機運醸成を図る考え。
同会はこれまで奄美大島島内において、特定外来生物オオキンケイギクなどの駆除作業を実施。今年度は6月に住用町のフナンギョの滝入口付近で、県の重点啓発種に選定されているムラサキカッコウアザミなどの駆除に取り組んでいる。
同会はアメリカハマグルマの駆除を大浜海岸等で実施しているが、佐大熊緑地帯での駆除は初めて。今回の作業に、同会会員や環境省奄美野生生物保護センター、県大島支庁、奄美群島広域事務組合や佐大熊自治会、共同体参加企業などから約90人が参加した。
同センターの千葉康人世界自然遺産調整専門官が参加者に、実物を見せてアメリカハマグルマやセンダングサ類、ギンネムの駆除方法や作業の注意点を説明。参加者は9班に分かれて、軍手やポリ袋を手にして緑地帯に繁茂するアメリカハマグルマなどを手で引き抜き駆除。約1時間の作業で、45㍑入りポリ袋で85袋(680㌔)を駆除した。
喜島会長は共同体参加企業から半数近くの参加があったことを喜び、「アメリカハマグルマは草刈り機で伐採すると、種が飛び散り広がってしまう外来種。駆除には今後も、行政や民間などの連携が必要になる」と語った。
5年前から佐大熊の黒潮自治会と緑地帯の外来種駆除に取り組んでいる琉舞道場の山元孝子さん(75)は、「以前は外来種の高さが3㍍程茂っていたり、歩道の点字ブロックが見えなくなるぐらい広がっていた。こうした大規模な駆除活動が年に2、3回あればいい。普段は少人数だが、きょうは楽しく作業できた」と話した。