農福連携ジェラートに手応え

空港ビルのチャレンジショップでジェラートを手に田中代表

就労継続支援B型事業所「あまみん」
チャレンジショップで好評
夢は東京五輪への食採用

 奄美空港ターミナルビルで開催する「チャレンジショップ」に、障がい者に就労の機会を提供する龍郷町の就労継続支援B型事業所「あまみん」(㈱リーフエッヂ・田中基次代表)が、農福連携で作ったジェラートで臨んだ。期間は9~15日の1週間で、場所は奄美市笠利町の同ビル2階。店頭で販売にあたった田中代表は「季節外れの商品にも関わらず売れ行きは好調。今後の販売にも目途がつくもので、スタッフの工賃にも反映できそうだ」と手応えを感じ取った様子だ。

 同ショップは、利用者のサービス機能強化を目的に同ビルが空港整備のソフト事業の一環として2016年にスタート。一般社団法人あまみ大島観光物産連盟と奄美空港ターミナルビル㈱が共催し、出店者は奄美群島観光物産協会の「民間チャレンジ事業」採択者から募っている。

 同事業所は、障がい者の働く場の確保を求める福祉と農家が手を結ぶ「農福連携」を掲げ運営。障がい者が働ける新たな仕事確保や業界の慢性的な賃金の改善に向けて、同事業を使ってジェラート機を購入した。

 商品は、地元農家などから仕入れた果物を主原料に果汁50%の濃厚な味わいが特長。同事業所のスタッフが、皮をむいて種をとるなどジュースを生成し真空パック。必要に応じて同機でフレッシュなジェラートに仕上げている。

 味は、契約する近隣農家で採れた「マンゴー」や「タンカン」、大和村産「スモモ」や喜界島産「白ゴマ」など全7種類。1カップ120㏄(350円)で、子どもたちには、事業所近くの養蜂を使った「はちみつチョコレート」が人気だという。

 期間中は、14日までの6日間で320個を販売。田中代表は「お客さんと対面することで、何を求めているかも分かってきた」と話し、今後は「新フレーバーも増やし、ネット販売やふるさと納税などにも展開できれば」と意気込んでいる。

 商品は現在、奄美大島内10の取り扱い店でも購入が可能。今後はスタッフ一同の夢、東京オリンピックの食採用(農福連携部門)を目標に、ジェラートを売り込み、味に磨きを掛けていく。