地域通訳案内士、研修スタート

地域通訳案内士の2019年度育成研修が始まった

群島内26人が受講 今後は韓国語も
奄美群島広域事務組

 奄美群島広域事務組合(管理者・朝山毅奄美市長)は5日、奄美群島地域通訳案内士(以下、地域案内士)の2019年度育成研修事業をスタートさせた。他群島離島に先駆けて、同日、同市名瀬の奄美会館会議室で「奄美大島」会場開講式があり、事前審査に合格した受講生16人が出席した。

 同組合は外国人観光客の通訳不足解消、多様な観光ニーズへの対応などを目的に、地域で有償ガイドが可能となる「通訳案内士」育成事業を16年度にスタート。改正奄振法で創設された制度を活用し、群島自治体が協力して進めている。

 研修期間は来年2月まで。語学や地元学、救命講習など計57時間のプログラムを行う。

 昨年度の研修実績によると、応募94人に対し最終合格者は57人(合格率6割)だった。今年度は事前審査に36人が応募。審査に合格した研修生29人のコースの内訳は、英語24人、中国語5人。年齢層は20~80代。奄美大島を皮切りに、群島各離島で順次研修を実施する。

 この日の開講式で受講生は「地域のことを学ぶ機会にし、今後は地域のために取り組みたい」「業務に生かすため受講を決めた。観光客が満足できるガイド力を身に着けたい」などと決意を述べていた。

 今年度は同組合と奄美の12市町村が策定した同通訳案内士育成等計画の初年度となる。同組合は、研修語学に韓国語を加えるなど育成の幅を広げていく方針。23年度までに群島全体で186人の育成を掲げている。