福島県いわき市に支援物資

福島県いわき市に支援物資

水不足で支援を求める福島県いわき市に縁の深い龍郷町から災害支援物資(ペットボトル)が発送された

龍郷町、元市長・名誉町民縁で
台風19号で被害、水不足に直面

 龍郷町は21日、台風19号で大きな被害を受けた福島県いわき市に災害支援物資として飲料水約4・3㌧を発送した。元いわき市長で2013年に死去した名誉町民・田畑金光氏との交流などが支援の契機。町側は支援物資を届けることで、いわき市の水不足に困っている現状が少しでも改善されるよう願い早期の復興を祈っている。

 同市は今回の台風19号の豪雨により河川が氾濫し、市内の浄水場が浸水して設備が運転不能に陥った。それにより広範囲に断水が発生し、水不足となり同市役所はホームページ上で全国の自治体や企業に支援物資(ペットボトル水)提供を呼び掛けていた。

 同町は芦徳出身の田畑氏が、いわき市長を3期12年務めていたことや、10年の奄美豪雨の時に多額の義援金をもらうなどしていたことから、同市に飲料水の支援物資提供を決定したという。

 この日は奄美市住用町の㈱ラ・ムール(平良文仁代表取締役社長)の配送センターで、竹田泰典町長などが参加して災害支援物資の出発式が行われた。同町から現地に向け、天然水2㍑入りペットボトル2160本(360ケース)がトラックに積み込まれ、名瀬港から同日の船便で鹿児島に運送。鹿児島からは運送業者が陸送して、いわき市には最短で24日に到着する見込み。

 竹田町長は、田畑氏から受けた恩などに報いる点を説明。「田畑先生は名誉町民第1号で、市長退任後も毎年のように龍郷町を訪問いただき交流を深めていた」とし、「支援物資がどれぐらい役に立つか分からないが、水不足の状況が少しでも解消できればと願う。田畑先生の生前は、いろいろな交流をしていた。お互いに困った時には助け合って、今後も交流を続けていきたい」などと語った。

 なお11年の東日本大震災で被災した同市に対して、同町から義援金が送られたという。