人生100年時代の食育や、子どものほめ方・叱り方について学んだ県民大学講座=20日、徳之島町会場
【徳之島】2019年度生涯学習県民大学講座(かごしま県民大学中央センター、徳之島町教育委員会主催)が20日、同町生涯学習センターであった。鹿児島純心女子短大の榊順子準教授が「しっかり食べて、生き生き笑顔の幸せ人生」、鹿児島大の島義弘准教授が「親子の関係と子どものほめ方・叱り方」と題し最新のデータも交え講義。延べ約90人が熱心に学んだ。
榊氏は、①日本の食生活の現状と課題②第3次食育推進計画(16年~20年度)③健康に食べる力を育むために④しっかり食べて100歳まで笑って生きよう―の各章で解説。健康長寿の延伸につながる食育推進の若年世代への浸透など課題や、健康づくりの基本「和食の一汁三菜」(主食+主菜+副菜)も特に20、30代に欠食率が高いことも指摘。朝食抜きは、高血圧や脳卒中リスクも高めることも強調した。
そして、人生100年時代に対応する「柔軟な心と体」。長寿・元気の源となるのは「食事と運動+心。学び・生きがい・人との交流。にっこり笑って、おいしく食べて長生き幸せ人生を」とエールを送った。
島氏は、「『ほめる』ことは、受け手にも、与え手にもポジティブな感情を生起させる。叱るより、ほめる方が成長を促す」と前置き。適切な叱り方は「行為を正す。人格を否定しない。簡潔に。すべきことを明確に。『~してはダメ』では、それがダメであることしか伝わらない」。
親子間の心理面も交え、「子育て(教育)へのメッセージ」として①「ほめる」より「認める」「受容する」=親子間の温かい雰囲気づくりが重要(子ども同じ目線で興味を持つ)②叱ることも大切(叱らない子育ては無理)③ただし人格を否定する言葉・態度はNG(だからあなたはダメとか)④「誰に」ほめられたかも重要(子どもにとっての「重要な他者」として)と強調した。
今年度県民大学講座は6月(霧島市会場)に開始、計13日(回)・計26講義を計画。12月6日は天城町会場(役場ユイの里ホール)で「自治会活動の活性化」「地域・学校・家庭の連携・協働活動」に関する2講義がある。