芸術鑑賞会で元ちとせさんら熱唱

芸術鑑賞会で元ちとせさんら熱唱

六調では子ども達も踊りの輪を広げ盛り上がった

「ふるさとの音楽、心のお守りに」
古仁屋小 児童ら踊りで盛り上がり

 瀬戸内町の古仁屋小学校(赤岩道春校長、全校児童332人)は29日、同校体育館で芸術鑑賞会を開いた。今年度は同町出身の歌手・元ちとせさんらを招き、演奏会を実施。子ども達は、元さんのシマ唄由来のびやかな歌声に聴き入り、アップテンポなシマ唄が披露されたタイミングで一緒に踊るなど盛り上がった。

 同校保護者でもある元さんに学校側が依頼したことにより実現。演奏会の内容は元さんが企画。元さんから声がかかった唄者の中村瑞希さんや、島唄漫談ユニット・サーモン&ガーリックの新元一文さんらが出演した。

 演奏会では奄美大島南部北部でのシマ唄の差異を子ども達に伝えるために、元さんが“ひぎゃ唄”中村さんが“かさん唄”の朝花節を披露。「瀬戸内のシマ唄は(テンポが)速く、北部の唄は基本的に全部ゆっくり。同じ唄でも全然違うほど昔は北まで行くのが大変だったかがわかる」などと説明した。

 元さんの代表曲「ワダツミの木」では子どもたちが手拍子。また、ワイド節や六調では、前に出て踊りの輪を作り、会場は大盛り上がり。子ども達のアンコールの声に応え、豊年節も披露された。

 終了後、6年生の藤井芳守くん(11)は「1週間ほど前から給食時間の放送で元さんの歌が流れていたが、CDで聴くよりすごくきれいな歌声だった。南北でシマ唄が違うことに驚いたが、やっぱり南の唄の方が好き」。また、元さんは「今まで演奏会を行ってきた学校で一番の盛り上がりだった。この出来事が思い出に残り、シマ唄が子ども達の“心のお守り”になれば」と語った。