対応実践、防火意識高める

早朝からの訓練で消防、住民関係や団体の連携を確認した

名瀬知名瀬 早朝に火災防御訓練

 大島地区消防組合(野崎浩敏消防長)は「秋の全国火災予防運動週間」(9~15日)を前にした3日早朝、奄美市名瀬知名瀬(徳善常町内会長)で一般火災防御訓練を行った。訓練には消防職員・団員と地域住民のほか、県LPガス協会奄美支部員ら計約130人が、火災発生時の対応を実践し、防火意識を高めた。

 同地区は名瀬消防署から遠く消防隊の到着が遅れると予想されていることや、地区内にグループホームが3カ所あることなどから訓練を実施。放水隊形や消防隊・団の連携確立を目的とした。またこの日は、近隣地区の生活用水への影響を考慮し実際の放水は行わなかった。

 午前6時、同地区住宅地内の木造家屋で火災が発生。初期消火に失敗し、延焼拡大中という想定で訓練はスタートした。発見した住民が119番通報し避難誘導。その後、消防団が到着し消火活動を開始。まもなく到着した消防隊も消火活動に加わり鎮火した。

 訓練終了後には、同市消防団女性小隊員らによる消火器の使い方の講習も実施。野崎消防長は「大変スムーズにできていた」と講評し、「これから年末にかけては火災が起こりやすい季節。火災予防には十分注意してほしい」と呼び掛けた。

 徳町内会長は「自主防災組織で毎年訓練をしているが、火災に関する訓練の機会は少ないためありがたい。今回の訓練で住民の防火意識も高まった」と話した。

 同組合管内の2018年の火災発生件数は44件で死者は0人。今年は10月末現在で19件(前年同期比19件減)、死者1人(同1人増)となっている。