名瀬港沖でサメ2匹駆除

名瀬港沖で駆除されたイタチザメ


2匹のサメは計測と写真撮影後に切り分けられ解体処理された

名瀬地区漁協集落 過去最大クラスも

 名瀬地区漁業集落(徳永正士代表)は6日、名瀬港沖でサメの駆除作業を行った。はえ縄による駆除作業でサメ2匹を捕獲し、名瀬漁協市場前に水揚げし解体処理した。関係者によると2匹ともイタチザメとみられ、仕掛けの餌にはシビ(キハダマグロ)が用いられた。徳永代表(71)は「大きいサメは、過去最大クラス。300㌔ぐらいでないか」と話した。

 駆除作業は「離島漁業再生支援交付金制度」を活用して実施。年2回駆除に取り組み、この日は県大島支庁の呼びかけで、「まほろばやまと漁業集落」と「すみよう漁業集落」も参加し駆除作業に協力した。

 名瀬地区漁業集落によると、名瀬港の沖合約2㌔の漁場ではサメが出没し、一本釣り漁業者に被害が出ており、漁場付近にはえ縄の仕掛けを設置。漁船3隻に作業員が分乗して、現場で仕掛けにかかってロープに絡まるなどしていたサメ2匹を回収した。

 名瀬漁協では2匹をフォークリフトなどで陸揚げしたが、うち1匹が体長4㍍を超す大物だったため、リフトを上限まで上げても長さが足らず頭部を引きずっての作業に。針やワイヤーなどを外し体長の計測や写真撮影が行われてから、2匹とも解体処理された。

 徳永代表は「5カ年計画で駆除作業を実施している。駆除を続けることで、安心して漁ができるようにしていきたい」と語った。

 なお駆除作業には、種子島の漁業関係者一行も参加して視察を行った。