高知県の「はちきん笑いヨガくらぶ」から健康体操「笑いヨガ」を学んだ参加者たち
高齢者福祉、課題克服へ
講演や分科会 職種別研修会、22施設が協議
県老人福祉施設協議会大島支部(勝島洋臣会長)主催の「2019年度職種別研修会」が7日、奄美市名瀬の奄美観光ホテルであった。奄美群島内の老人ホームや通所介護事業所など22施設・約150人が参加し、講演や研究発表、分科会を実施。参加者らは、高齢者福祉サービスを取り巻く課題克服に向けて情報共有を図り、意見を出し合うなど協議した。
午前中は、医師で日本笑い学会副会長の昇幹夫さんを講師に招いて、「元気で長生き、PPKのコツ」をテーマに講演。産婦人科と老人ホームを融合した治療最前線の様子や笑いによるがんの抑制効果、各地で実践される健康体操など、映像を交えながら紹介した。
昇さんは、高齢者のがんは免疫抑制の極限で起こる病気だと解説し、「笑いには免疫力を高める効果がある。だからがんは笑って治そう」など、健康のための笑いの大切さを説明。高知県から来島の「はちきん笑いヨガくらぶ」からは、笑顔をつくるための体操やよさこい踊りなども学んだ。
午後からは、研究発表で3施設が取り組み事例などを披露した後、分科会へ。ケアマネ、看護師、訪問介護などの9職種に分かれて、事前に集めた議題・課題などを話し合った。
施設長による分科会では、近年課題の「人材不足」が焦点となり、若者の雇用や処遇改善などを議題に協議。各施設の取り組みなどを聞き取って参考にし、打開策や改善方法などを探り合った。
勝島会長は「人材不足は各施設共通の課題で、いかに魅力を発信し(福祉の業界に)若者を取り込んで行けるかが今後の鍵。これを機に互いの連携を深めて、継続して活動できるよう取り組んでいきたい」と話した。