将来観光像考える

将来に向けた観光像として、様々な意見を出し合ったワークショップ(AiAiひろば内)

体験メニュー充実やインバウンド対策
次期DMO中期戦略で 観光物産ワークショップ

 奄美大島の自治体や観光機関でつくる一社・あまみ大島観光物産連盟(有村修一会長、会員177団体)は21日、奄美市名瀬のAiAiひろばで、次期「同島DMO中期観光戦略」に向けた方向性やコンセプトを話し合うワークショップを開いた。島内の行政や連盟会員約50人が参加。体験メニューの充実やインバウンド(外国人観光客)対策など、将来を見据えた離島の観光像について考えた。

 観光事業者や行政が連携して観光戦略を担うDMO(観光地経営組織)。奄美大島は昨年、県内初の地域連携DMOに認定された。

 第一次中期戦略は2017年度からスタート。観光振興による「島民の幸福度向上」を掲げ、現在、ブランド構築や商品開発など各種施策を進めている。

 第二次中期戦略(22~26年度)を前に同連盟は現計画の見直しに着手。今回のワークショップは、合同専門委員会会合として実施。奄美・沖縄地域の世界自然遺産登録後の観光像を骨子に、現状の課題洗い出しと、今後盛り込むべき施策について、様々な視点で意見を出し合った。

 参加者はグループに分かれ、▽交通インフラや観光施設の拡充▽リピーター増の方策▽積極的な情報発信―などを付箋に書き出した上で、プランのアイデアを述べた。

 各グループからはキャッチコピー「癒しの島、アジアで最もきれいな島」の提案、長期滞在型や自衛隊基地巡りなどのアイデアを出し、沖縄と差別化した観光スタイルの確立を求める声が占めた。

 越間得晴・同連盟副会長は「DMOとしての取り組みが、地域の今後のかじ取り役を担えたら」と話した。

 同連盟によると、年明けに再度委員会を開き、意見を集約。20年度は現計画の検証、次期計画案の作成。21年度は、自治体に中期計画を提出する見通し。