「サガリバナ幸縁」が完成

市集落の「サガリバナ幸縁完成セレモニー(8日、同集落内)

住用町市集落 「集落の憩いの場に」

 奄美市住用町の市集落(山下茂一区長)が進めてきた「サガリバナ幸縁(公園)」がこのほど、完成した。地域の子どもや高齢者が苗の植樹など整備に取り組んできた。数年後にはサガリバナのライトアップも計画。集落の新たな交流拠点として期待される。

 2019年度同市紡ぐきょらの郷づくり事業に採択。総事業費約70万円のうち、9割が助成された。敷地面積は約10㌃。中央部に東屋を設置。周回できる遊歩道沿いにはサガリバナが80本植樹されている。

 8日は開所セレモニーが行われ、住民や児童生徒、関係者など約50人が参加。完成を祝った。サガリバナの花言葉「幸運が訪れる」にあやかり、「公園」の文字を「幸縁」と命名したことを説明。山下区長は、「集落内の憩いの場として、多くの人に利用してもらいたい」と話した。

 地元の市小・中学校(神宮司善文校長)の児童生徒、老人クラブが2年前に公園整備をスタート。苗の植樹後は日々の水やりのほか、花壇づくりや草刈りなど作業を行ってきた。その取り組みを記念して東屋の柱には全員の手形があしらわれた。

 公園の完成に、市小6年の大川亮耶くんは「ずっと取り組んできてよかった。(花が)きれいに咲くのを見てみたい」。老人クラブ副会長の田中秀満さん(69)は「集落の中央に位置するので住民が集まりやすい」と喜んだ。