講師役の学生の説明を受けながら、リップクリームづくりに挑戦した
中学女子がコスメづくりに挑戦
鹿大理学部「科学体験塾サテライト」
未来の理系女子「リケジョ」を育てる試みが、奄美市内で行われた。鹿児島大学理学部は8日、同市名瀬の朝日中学校の理科実験室で「科学体験塾サテライト」を開催。市内の女子生徒がリップクリームと化粧水の化粧品(コスメ)づくりに挑戦した。
同大学によると、大学進学者の中で、鹿児島県では理系に進む女子の割合が低いという。
女子中学生の理系進路を応援しようと、科学実験を通して理系研究のおもしろさを知ってもらう「かごしま☆科学のタネまき塾」を実施。今回の出前イベントはその一環だ。
この日は同大学大学院の学術研究院理工学域理学系・鬼束聡明助教と女子学生3人が来島。講座では化粧品に使用される「あぶら(油脂)」の特徴やクリーム製品の成分について分かりやすく解説。市内から参加した6校22人の女子生徒が耳を傾けた。
リップクリームづくりでは、蜜蝋=みつろう=や植物オイルなど主要成分に好みのにおいや色の元になる材料を混ぜ合わせ。生徒は手袋をして分量を量り、手際よく器具を使ってクリームを完成させた。
そのほか保護者を交えた交流会では、生徒と学生らとの意見交換も行われた。
鬼束助教は「科学に興味を引くイベントを今後も継続して行いたい」と話した。
朝日中1年の吉田柚紀さんは「化学成分の説明は難しかったけれど、実験は料理をつくっているようで楽しかった。理系分野に関心が持てそう」と笑みを見せた。