「ナンカンジョセ」で成長祝う

晴れ着を着て祖母の家を訪問し「ナンカンジョセ」を受け取る玲衣奈ちゃん

奄美市笠利町 南玲衣奈ちゃん
祖母譲りの振り袖まとい親戚宅回り

 一年の無病息災を願う「七草の節句」だった7日、奄美各地では数え年7歳の子どもがナンカンジョセ(七草粥)をもらって回る風習が残っており、市内でも子どもの成長祝う光景が見られた。

 奄美市笠利町の南誠一郎さん(38)、香澄さん(37)の長女、玲衣奈=れいな=ちゃん(5)は、晴れ着を着て記念写真撮影を終えて、家族で龍郷町の香澄さんの実家を訪問。玲衣奈ちゃんは香澄さんの母親・大島広代さん(66)が、20歳の時に成人式に着けた振り袖を46年ぶりにリメイクした着物に身を包んで、広代さんから七草粥とお祝いをお盆で受け取った。

 玲衣奈ちゃんは七草粥を受け取り、広代さんにお辞儀をして感謝。祖母譲りの着物に玲衣奈ちゃんは「きれいな着物が着られて良かった」とうれしそうに話した。

 玲衣奈ちゃんは保育園では年中組で、保育園職員によると、友達思いで責任感の強いしっかりとした園児だという。またお絵描きが好きで、好きな動物や、家族、友達と遊んでいる様子などをよく絵に描いていて、保育園で実際に年賀状を書いて家に送ったそうだ。

 広代さんは七草粥で祝うことができたことを喜んで「孫娘に自分の着物を着てもらい、うれしかった。健康で優しい子に成長してもらいたい」と話した。香澄さんは、「七草粥をもらう日を迎えられて感無量。元気に思いやりを持った優しい子に育ってもらいたい。みんなに感謝している」と感想を述べた。