JAあまみ販売対策会議

2019年度産の出荷計画などが説明された出荷販売対策会議

今期出荷計画量97㌧
「奄美たんかん」前年度比30㌧増見込む

 2019年度「奄美たんかん」出荷販売対策会議(JAあまみ大島事業本部など主催)が21日、大和村役場会議室であり、タンカンの出荷開始を前に今期計画などについてJAあまみが報告した。19年産の出荷計画量は97・7㌧(前年実績67・6㌧)で、1㌔当たりの単価は417円(同530円)、全体の出荷額は4048万円(同3126万円)で、前年度比約30㌧増を見込んでいる。

 生産農家や行政関係者など約10人が出席。台風の影響を受けた前年度に比べ生産量は回復傾向にあるものの、鳥獣被害が懸念されることから、JA側は収穫まで園地の管理徹底するよう呼び掛けた。会議は22日以降も島内4会場で行われる。

 支所別の出荷計画は▽名瀬36・5㌧(同17・0㌧)▽大和18・1㌧(同7・5㌧)▽宇検14・7㌧(同10・6㌧)▽住用11・5㌧(同11・3㌧)▽瀬戸内7・6㌧(同8・4㌧)▽笠利5・3㌧(同0・6㌧)▽龍郷3・9㌧(11・9㌧)。龍郷と瀬戸内を除く5支所で前年度を上回る出荷量を見込んでいる。

 JAによると今年度は台風の影響が少なく玉肥大も平年並みで、昨年夏までの生育状況も良好だったという。ただ、11月以降の気温が高かったため、酸の抜けが早まっており、下場(平地)の園地では、平年より収穫が早まる可能性があり、適期収穫の徹底を求めた。

 販売計画ではふるさと便による宅配が最も多く、全体の26%を占める25㌧を見込んでいるほか、ふるさと納税の返礼品として3㌧の販売を計画している。また宅配の販売価格を500円値上げ(優品の10㌔を除く)することが報告された。生産者からは、値上げによる影響を心配する声もあったが、JA側は「すでに昨年並みの注文が入っており、影響はない」などと回答した。

 今月下旬から収穫が開始される予定で、2月1日に大和村大金久の玉野園地でハサミ入れ式が行われる。JAの出荷開始は同3日の予定で2月下旬ごろまで全国各地に出荷される。