他企業同士のチームで、「旅の予約」をテーマに意見を出し合う参加者たち
奄美市は3日、奄美での〝ワーケーション〟を探る「イノベーションキャンプ」を同市の笠利総合支所で開いた。島内外から観光やIT、製造業などの企業担当者約20人が参加し、新たな働き方を見出そうと交流。参加者らは、互いの意見やアイデアに触発し合いながら、他企業との連携効果などに手応えをつかんだ。
ワーケーションは、「ワーク」(仕事)と「バケーション」(休暇)の造語で、ICTを活用して自宅や職場以外の場所で働く「テレワーク」の一つ。他企業の意見交換、地域との交流などを通して、企業の新たな価値、新たな働き方を創造する手段として全国的にも注目が集まっている。
市は今後目指す、フリーランスが共創する「あまみ働き方ラボ」の整備に向けた試験的な場として会を設定。異業種交流の効果、企業の場づくりの在り方など確認した。
この日は、島外からピーチアビエーション㈱、GMOペパボ㈱を招き、島内からは、㈱しーま、本場奄美大島紬協同組合青年部の各担当者らが参加。同市・産業創出プロデューサーの勝眞一郎さんがナビゲーターを務め、異なる企業の担当者チームでワークショップに取り組んだ。
テーマは「旅の予約」で、課題は「女性グループ・20歳代3人が突然1週間前に旅を予約し、満足できる旅行にするためには何が必要か」。各チーム、「時間がない」「3人ではもめる」「直前は値段が高い」など課題を抽出し発表した。
解決策では、「コンシェルジェ的なAIを作るべき」「最適なプランを導くマッチングアプリを開発してはどうか」など、各チーム革新的なアイデアを披露。予算の解決には「バーゲンサイトのようなものがあれば、(運営側の)シートロスなども防げるのでは」など発表し、他企業との交流に、新たな働き方を実感した。