愛称が決定しデザインが披露された奄美市のコミュニティバス「ゆらいバス」と命名した有村さん(中央)
奄美市は、昨年10月から古見方、下方両地区で運行を開始したコミュニティバスの愛称を「ゆらいバス」に決定した。21日、同市名瀬小浜町のしまバス整備工場で愛称などがデザインされた車両の完成お披露目が行われ、同市や運行を委託されたしまバスの関係者と愛称の命名者が出席し、車両の完成を喜んだ。
市は昨年10月、下方地区(根瀬部~こしゅく第1公園~虹の丘)と、古見方地区(小湊~県立大島病院前)で運行開始したコミュティバスの愛称を募集。市民から34件の応募があり、町内関係課による投票の結果、同市名瀬小浜町の有村そのえさん(56)考案の「ゆらいバス」が採用された。デザインは市広報統計係の里村正力係長が担当した。
10人乗り(乗客9人)のワゴン車両の側面には、古見方地区が紫色、下方地区が黄色のラインがあしらわれ、ゆらいバスの文字と同市の公式キャラクター「コクトくん」と「ロビンちゃん」が描かれたデザインとなっている。古見方地区(紫色)のバスは既に完成し運行しており、この日は下方地区のバス(黄色)が披露された。
有村さんは「採用されて大変うれしい。奄美には互いに助け合い喜びを分かち合う、ゆらいの心がある。バスに乗り合った人たちのゆらいの場所になればとの思いを込めた」と話した。有村さんには市から、しまバスの一日乗り放題の乗車券が贈られた。
愛称について武下義広市商工観光部長は「親しみやすい愛称で、とても気に入っている。多くの市民に利用してもらいたい」と話した。
バスを運行するしまバスは、ゆらいバスのデザインを基に、同社が所有する同じ車種のバスにも統一性のあるデザインを採用することにしており、同社の勝村克彦社長代理は「明るいデザインの車両で乗客にも喜んでもらえると思う。奄美の公共交通として多くの人に愛されるようなバスにしていきたい」と話した。