自転車競技の選手ら奄美合宿

初の奄美合宿で実力を伸ばす自転車競技の「リミテッドチーム846」

「リミテッドチーム846」来年以降も継続を予定

㈱アウトドアスポーツ846(八代正CEO)が自転車競技の選手育成のために持つ「リミテッドチーム846」の選手らは26日から奄美大島で合宿を行っている。29日、滞在先のホテルビッグマリン(奄美市名瀬)で奄美新聞社の取材に応じた八代CEO(70)は「春は暖かいところで走りこむと1年間調子が良くなる。来年以降も毎年、奄美大島で合宿を行いたい」と話している。

選手育成のためのチームで、小学2年生から高校3年生が所属。関東・関西に選手が在籍し、年3回の合宿や大会で選手の技術向上を図る。奄美合宿は今回が初めて。

例年は沖縄県宮古島で春合宿を行っていたが、島内の通行車両の増加などを理由に変更。コーチで、ソウル五輪(ロードレース)、アトランタ五輪(マウンテンバイククロスカントリー)にも出場した三浦恭資さん(59)の助言で奄美大島での合宿地を決定した。

三浦さんは過去にも奄美で走ったことがあり、「沖縄本島などは坂道が少ない。コースもキツく、風も強いので国内でも少ない良い練習場所。選手には自分の弱いところを補ってほしい」。島の子ども達に対しては「走っている姿を見て、自転車競技に興味を持ってもらえれば」と思いを寄せた。

今回の合宿には中高生を中心とした選手12人、スタッフ7人が参加。中でも実力のある選手は午前中に奄美市名瀬から同市笠利町までの往復約110㌔、午後には同市名瀬から大和村を経て宇検村に向かう往復約100㌔の計200㌔以上の走り込みをほとんど毎日実施している。

マウンテンバイククロスカントリーで日本代表としてアジア選手権・世界選手権の出場を目指す副島達海選手(大阪府枚方市、16歳)は「信号が少なく、車も少ないので安心して走れる良い環境。ペダリングの状態が良くなり、合宿に参加して良くなったと思う。アジアトップになり、世界選手権でも欧州の選手に食らいついていきたい」と語った。