地域で見守り 声かけの大切さ

小学校前の横断歩道を渡る生徒。交通指導をする末松雅之校長

龍郷小交通指導

 龍郷町龍郷集落の龍郷小学校(末松雅之校長、児童数26人)では、毎朝登校時に横断歩道の渡り方などの交通指導や、不審者からの見守りのための声かけを行っている。

 龍郷集落は道幅が狭い上、西郷隆盛が奄美大島で3番目に潜居したと言われる「南洲流謫跡」があり、観光客が車で多く訪れる。同校は昨年の5月末に集落内の白線などの交通案内を点検し、薄くなっている箇所をまとめ町教育委員会に提出した。今年1月中旬に横断歩道や停止線、減速の路面表示などを新たに書き直し、安全強化を図った。また、同校教員で児童らに向けた交通安全表示の看板を手づくりし、生徒の目線に合わせて設置したという。

 その後も同校教員や民生委員、地域住民らが登校時に声かけを行っている。有志で毎朝児童を見守る住人は、「だいぶ渡り方が上手くなってきた」と笑顔。週2回声かけに参加する同集落在住の川口みどりさんは、「朝10分の時間でも、子どもたちの様子を確認できると安心。声をかけることでその先のコミュニケーションにつながる」と、積極的な声かけの大切さを語った。

 同校に通う池山夏輝さん(小学1年)は、「みんなが見守ってくれてうれしい。他の横断歩道でもうまく渡れるようになった」と言い、登校していった。