青木氏(元KTS記者)が立候補会見

 
「県民の声聞き、生活者視点を」

 

 【鹿児島】今年7月の県知事選挙(6月25日告示、7月12日投開票)で元KTS鹿児島テレビのアナウンサー、報道記者の青木隆子氏(57)=写真=が10日、立候補を表明し、県庁で会見した。「県民の声を聞き、生活者の視点を県政に取り入れたい」と意気込みを語った。

 青木氏は北九州市出身。86年にKTSに入社し、ニュースキャスターや報道記者など34年間勤めた。離島の出産や医療をテーマにしたドキュメンタリー番組などの制作も手掛けた。今年2月に退職。大学院に進学して医療福祉の勉強をしていた。

 県知事選の候補に名前が挙がり、辞退したとの報道もあったが「女性や若い人を中心にそれでも応援したいという多くの人の声があった」「コロナ騒動をきっかけに、これからの鹿児島に女性や生活者の視点を託せる候補がいなかった」と立候補を決意した。

 「県内では女性議員不在の市町村が14もある」点を問題視。「コロナ対策で成功した国のリーダーは女性が多い」と感じている。「お金も支持基盤もないが、報道機関で仕事をしていて人の声を聞く力がある」点を強調していた。

 放送局で仕事をする中で、種子島の周産期医療の問題を取り上げたことをきっかけに「離島、へき地を回る機会を得た」。奄美群島も含めた全離島を回る中「離島の現状が変わらないのも女性議員がいなくて、声が届かなかったからではないか」と考えた。今回立候補を決意した際「離島で出会った人たちの顔が浮かんだ」という。

 今後の選挙運動はネットなどを積極的に活用し「こういう時代だからこそ、新しい選挙運動ができるのではないか」と考える。「女性や若い人たち、背中を押してくれた人たちの期待に応えたい」と意気込みを語っていた。