【鹿児島】今年7月の県知事選(6月25日告示、7月12日投開票)に出馬する前知事で元職の伊藤祐一郎氏(72)=写真=が10日、鹿児島市の城山ホテル鹿児島で会見。安心・安全・安定の「3つの安」を基本政策に掲げるマニフェスト(公約)を発表した。
「公約は基本的に4年前に提示したものが生きている」とした上で、当面の重要課題への対応として「新型コロナ対策」「原発問題」「馬毛島問題」「主要プロジェクトの整備」の四つを挙げた。
喫緊の課題である「新型コロナ対策」に関しては「人間社会の抜本的な仕組みを破壊させる」と警鐘を鳴らし、「大胆な財政出動で万全の措置を講じる」。奄美群島に関しては「県立大島病院を中心とする感染症医療体制の再構築」を挙げた。「新型コロナの教訓が鹿児島の将来に資するものとなるよう最大限の努力をする」と力説した。
「原発問題」に関しては「脱原発」を基本に、そこに向けた「具体的なロードマップの作成が大事になってくる」。馬毛島問題は「日米安保体制の維持」を基本に挙げつつ「すべての計画を白紙に戻し、国に対して地元住民に対して全体像を示すことを求める」という。
「主要プロジェクトの整備」に関しては総合体育館やサッカー場整備など現在進行中のプロジェクトについて言及。「総合体育館やサッカースタジアムは鹿児島本港区(ドルフィンポート跡地など)に整備し、鹿児島の都市構造を再構築する」。奄美群島に関しては「奄美空港と奄美市名瀬地区の高速道路化」などを掲げていた。
新型コロナの影響で社会が混乱する中「力みなぎる鹿児島づくりに努め、子供からお年寄りまで全ての県民にとって優しくぬくもりのある社会を築くために全身全霊を傾ける」と決意を語っていた。