世界でも珍しい種の「イトマンオオキンギョ」が横当島近海で釣れる。(鹿児島大学総合研究博物館提供)
イトマンオオキンギョ 日本で4カ所目の記録
鹿大総合研究博物館が鑑定
白間さん、横当島近海で釣る
5月30日、名瀬漁協に変わった魚が水揚げされた。奄美市名瀬港町で「前川水産」を経営する前川隆則代表が、鹿児島市にある「鹿児島大学総合研究博物館」の本村浩之教授宛てに魚を送り鑑定してもらったところ、魚名は「イトマンオオキンギョ」と判明。本村教授によると、「世界でも鹿児島県の宇治群島(薩摩半島西方沖)、沖縄県の宮古諸島、八重山諸島の3カ所からしか記録がない珍しい種」ということが分かった。日本で4カ所目となる珍しい記録となった。
本村教授によると、「宇治群島産の個体は、写真しか残っておらず、標本はない。今回、奄美で釣れた『イトマンオオキンギョ』は、鹿児島県で唯一の標本となる」とのこと。鹿大大学院生の和田英敏さんによると、全長は約30㌢。
名瀬漁協によると、珍しい「イトマンオオキンギョ」は、「喜宝丸」船長の白間秀和さん(70)が横当島近海の水深約300㍍の海域で釣り上げたもの。