親子で「マコモ茶」づくり楽しむ

マコモの葉をつかった茶葉を煎る子どもたち

 

葉を刻み煎ると香ばしさ
奄美手熟師会

 

 奄美手熟師会(岬眞晃会長)は26日、龍郷町幾里集落で2020年度「こども講習会」講座を開いた。4組約20人の親子が参加して、地場産マコモ(台湾ダーナ)の葉を使った「マコモ茶」づくりを楽しんだ。

 10月ごろ収穫されるマコモ(イネ科)はシャクシャクした食感とかすかな甘味で人気。この時期に茂る葉っぱを有効利用した健康茶づくりを目的に出前講座を開催した。

 子どもたちは天日干しで乾燥した葉の束をハサミで数センチほどに裁断。土鍋に入れ、しゃもじでかき混ぜながらじっくりと煎ると、会場宅内には香ばしいにおいが漂った。完成後は小袋に入れて持ち帰った。

 この日の講師はマコモ販売に携わる同集落の藤井菊美さん(47)。マコモの葉をお風呂に入れたり、粉にして料理の風味付けしたりする活用をレクチャーし、参加した親子を前に「捨てるところがない、奄美の植物の魅力をこの機会に知ってもらえたら」と話した。

 試飲では、くせがなく、リラックスする味に感心する親子の姿も。住用小4年・重井美心都=みこと=さんは「自分でつくったお茶で、出来立てを飲んでみたい」と話した。母・由紀子さん(41)は「地域の文化や伝統を体験できることは良いと思う」と笑顔だった。

 講習会は月1回ペースで芸能や工芸、自然体験を実施。次回は8月下旬を予定。