奄高1日体験入学

衛生看護科の実技を体験する中学生ら


機械電気科の実技を体験する中学生

高校生活をのぞき見
中3生ら奄高生の高い技術に触れる

 奄美市名瀬の県立奄美高校は25日、島内各地の中学校3年生向けに1日体験入学を開催した。中学生らは五つの専門学科を有する同校の授業内容を体験し、在校生から指導を受けながら実技に挑戦した。

 同校は機械電気科・商業科・情報処理科・家政科・衛生看護科の5学科を有する専門高校。在校生らは5教科に加えて各科目の専門科目を学び、資格取得や技術の習得に励んでいる。

 同日は島内各地から中学3年生約150人が1日体験入学に参加。同校が用意した▽炎で鉄を切ろう▽電気工事をしよう▽オリジナル商品を開発しよう▽オリジナルステッカーを作成しよう▽郷土のお菓子を作ろう▽手作り小物を作ろう▽「命の信号」を測ろう▽赤ちゃんのお世話をしようーの体験講座を受講した。

 体験講座には、教員に加えて同校の在校生らも参加。初めての実技に挑戦する中学生らをサポートした。

 情報処理科の体験講座「オリジナルステッカーを作ろう」では、教室に入った中学生らを、同校の生徒と企業がコラボレーションして作ったVR(バーチャルリアリティ)キャラクター「結(ゆい)ちゃん」がお出迎え。中学生はVRキャラクターが動いて話す様子を興味深そうに眺めていた。

 続いて中学生らは、同校生徒らが授業で使用する画像編集ソフト「Adobe Illustrator(アドビ イラストレーター)を使ってオリジナルステッカー作成に挑戦。文字の大きさやフォントの変更など、デザインの基礎を学んだ。

 学科紹介では、在校生らが高校生活の様子やカリキュラム、取得できる資格などを説明。生徒らが動画編集ソフトで作ったプロモーションビデオも上映し、同校の魅力をアピールした。ビデオを見た中学生らからは「高校生でこれだけのものが作れるなんてYoutuber(ユーチューバー)みたい」「自分も作ってみたい」などの声が上がっていた。

 また、中学生らに配布されたパンフレットの表紙には、2019年家政科卒業生で、家庭科技術検定4冠王を達成した宮元乃愛さんが登場するなど、同校の高度な専門教育を伝えていた。

 黒糖豆菓子づくりとステッカー作成の講座を受講した龍南中学校の松井こころさん(14)は「どちらの講座も楽しかった。まだ志望校が決まっていないので、きょうの体験入学に参加していいなと思った」と振り返った。