サトウキビ、一年の豊作祈願

約20人が参列し、サトウキビ一年の豊作を願った「サトウキビ祈願祭」

大和村連合青年団 開饒神社で祈願祭

 大和村連合青年団(藤村雄樹団長)は29日、サトウキビ栽培の祖・直川智翁をまつる同村の開饒神社で「サトウキビ祈願祭(例大祭)」を開いた。参列者らは祭壇に向かって手を合わせ、奄美大島の基幹農作物・サトウキビの今年一年の豊作、農作業の安全を祈願した。

 直川智翁は大和村出身で、サトウキビ栽培の祖。1610年ごろ、台風で流された中国福建省から苗を持ち帰り、日本で初めて栽培に取り組んだとされている。

 祈願祭は例年、ひらとみ祭りと同時開催で行っていたが今年は新型コロナウイルスの影響で祭りが中止になり、祈願祭のみを斎行。同団事務局員に伊集院幼村長、役場幹部や村議員、JA職員など約20人が参列した。

 祭典では同神社・黒木正和宮司(78)が、祝詞を奉上し玉串を拝礼。参列者らは祭壇に向かい、サトウキビの豊作と基幹農作物としての発展を大和村から祈った。

 伊集院村長は「発祥の地として発信していくのは我々の使命。栽培農家が少しでも盛り上がるよう(祈願祭の)伝統を守り継いでいきたい」と話し、藤村団長は「祭りは中止になったが、これからも発祥の地としてサトウキビを盛り上げていきたい」と話した。