高校生が建設現場を見学

災害復旧工事の現場を見学する高校生たち(17日、名瀬港沖防波堤)

名瀬港・復旧工事中の沖防
港湾整備に理解深める

 台風で被災した防波堤の復旧工事が進められている奄美市の名瀬港で17日、奄美大島島内の高校生を対象にした現場見学会があった。進行中の大型公共プロジェクトを目の当たりにした生徒たちは港湾整備の重要性について理解を深めるとともに、将来の職業選択の参考にした。

 建設業界の魅力を知ってもらおうと、市内の竹山建設㈱と畠山建設㈱が合同で企画。島内3高校(奄美、大島、大島北)の1、2年生計24人を招待した。

 同港沖合の防波堤は2年前の台風24号の接近で総延長約700㍍のうち、197㍍区間のケーソン11函が転倒、滑動したため国土交通省が災害復旧工事を行っている。現在ケーソン(高さ20㍍超)の再据え付け、耐波性を高める石材の投入、潜水士による水中作業を実施中だ

 生徒は瀬渡船で移動し、施工中の防波堤上で現場の様子を見学。高波から名瀬市街地を守る巨大施設に全員が興味を示し、現場責任者の施工物の説明に対し、「遠くから見るより大きい」「ケーソンが高すぎる」などと互いに感想を言い合った。

 奄美高校機械電気科2年の牧主敦孝さんは「実際、現場に来てみて公共工事の大切さと、建設会社の技術のすごさを知ることができた」と話した。

 見学会の窓口を担当した、畠山建設の原田良仁営業課長は「身近な業界の仕事を通じ、将来の就職先として考えてもらうきっかけになればうれしい」と述べた。