徳之島出身者ら メンバーの「勇者の会」

早朝から準備に取り掛かった、徳之島出身者たち

おいしそうな豚汁を前にポーズを取る、西見健吉さん(左)と渡嘉敷勝男さん(右)

避難所での食事の取り方提案
コロナ禍

 【東京】徳之島出身の元五輪選手らが、このほど小平市の市立第五小学校(小平市花小金井6―24―1)で行われた防災イベントに参加した。メンバーらは、コロナ禍の避難所での食事の取り方などを提案、来場者に食事を振る舞いながら災害時での対応をアピールしていた。

 徳之島出身者らが参加したのは、コロナ禍での避難所の運営の仕方を通して、防災を一緒に考えようという「小平五小地区・コロナ禍防災シミュレーション」(主催=防災・感染症対策委員会、協力=小平第五小学校・小平警察署・陸上自衛隊など)。「トリアージ体験」「避難所レイアウト体験」のコーナーが用意されるなか、五輪レスリング元日本代表の西見健吉さん(天城町出身)のほか、徳之島出身者がメンバーに名を連ねる人助け集団「勇者(ゆうしゃ)の会」が協力したもの。同会は、「炊き出し・食事体験」を担当。早朝から準備に取り掛かった。

 会長代行で自衛官(一等陸尉)でもある西見さんは、イベントのために急ぎ北海道鹿追町の駐屯地から駆け付けた。コーナーでは、来場者にコロナ禍での距離の取り方や、ペット同伴での過ごし方などが西見さんを中心に説明されていた。200人分用意された豚汁は、間もなく完食になるなど子どもからお年寄りまで、満足そうに味わっていた。

 イベントには、徳之島出身者12人が手伝いに来たという。同会の会長でもある元ボクシングの世界チャンピオン・渡嘉敷勝男さんも参加、「島出身者がたくさん来てくれて、ありがたい。おかげで今回も大成功ですね」と、笑顔で語っていた。