「うじじきれい団」の3姉妹講演

講師を務めたウジジきれい団の3人=知名町=

環境問題について考えよう
知名町

 【沖永良部】環境施策に関する研修会(知名町主催)が5日、同町商工会館であった。島内でビーチクリーンに取り組んでいる小学生の3姉妹「うじじきれい団」が講師を務め、海洋ゴミ問題をテーマに未来の沖永良部島での暮らし方を考えた。

 同町では、2050年までにゼロカーボンシティーの実現を目指している。今回、2017年からほぼ毎日ビーチクリーンをしている「うじじきれい団」の実践例から環境問題について学ぼうと、同町役場職員や議会議員らを対象に研修会を開いた。

 今井力夫町長は「二酸化炭素の排出をゼロにするのは難しい。いまを生きている私たちが、生活の中でいかに減らしていくか考えなくてはいけない」とあいさつ。 

 講演では、下平川小学校6年の竿りりさん(11)、同4年のはなさん(10)、同2年のめいさん(7)の3人が登壇。海洋汚染の現状を知ってもらうための活動として、回収したマイクロプラスチックを使った教材用キットの商品化や、観光と連携したビーチクリーン・ツアーなどの活動を紹介し、「私たちの活動がメディアやSNS、インターネットを通して国内外で紹介されている。多くの人との出会いや交流も楽しみの一つになっている」と話した。

 最後に、父親の智之さん(42)は「これからは社会で最も小さなコミュニティーである家族や友達で環境問題を考えていく必要がある」と指摘し、3姉妹を名誉会長にした一般社団法人「UP HOME WORKs」の設立を報告。「地域課題を宿題と捉えて子ども達と一緒に解決していきたい」と語った。

 このほか、子ども達による寸劇も披露され、リフューズ(ゴミの発生回避)、リデュース(排出抑制)、リユース(再利用)、リサイクル(再資源化)の4Rの実践を呼び掛けた。