紬の新たな魅力、動画で提案

大島紬姿で学校生活を演出した北高2年の三浦さん(左)と豊島さん

ファッションデザイナーのブライマ・ソリ・バさんは大島紬をスーツに仕立て披露した

紬の日実行委
スーツ仕立て、帽子など装い 8人がPR

 奄美市や本場奄美大島紬協同組合などでつくる「紬の日実行委員会」(会長・朝山毅市長)はこのほど、「本場奄美大島紬」の新たな装いを提案するPR動画を作成した。老若男女8人が自由な発想で大島紬を生かし、スーツに仕立てたり帽子やサングラスと合わせるなど斬新な装いを披露。生活に打ち解けた現代的な着こなしで、大島紬の新たな魅力を引き出している。

 動画は、中止になった5日の「紬の日のつどい」に合わせて作成。大島紬に感心を高め、固定観念に捉われず普段の生活でも気軽に着てもらおうと発信した。

 動画タイトルは「世界へ、自由に新しく」。約4分半で、動画投稿サイト・ユーチューブに公開。奄美大島在住の10~60歳代の男女8人が出演し、シックに、艶やかに、日常の中での着こなしを提案している。

 大島北高2年の三浦幸太さん(16)と豊島光流さん(17)は紬姿で学校生活のワンシーンを演出。三浦さんは白大島などを羽織り、「帽子や眼鏡、チョウネクタイで、いま流行りの感じを出した」と若者の着物着用をアピールしている。

 龍郷町在住でファッションデザイナーのブライマ・ソリ・バさん(54)は、スーツに仕立てた大島紬をタートルネックに合わせるカジュアルな装いで登場。「紬は色・柄・布地の質のよさが魅力。新しいことをいろいろ試したら、みんながもっと紬に興味を持つと思う」と紹介した。

 今後は動画をもとにポスターなどその他のPR物への展開も検討。市紬観光課は「伝統や格式を守りながらも、新しい紬のライフスタイルを感じてもらおうと制作した。動画を見ることで少しでも紬への関心を高めてもらえれば」と話した。

 なお、動画制作は㈲アーマイナープロジェクトへ委託。同社が監修し、㈱コシマプロダクションが撮影を手掛けた。