クロウサギと共生 徳之島産たんかん

徳之島町母間のタンカン農家松下清志郎さん(左)と、町企画課自然保護担当の米山太平さん(提供写真)


共生プロジェクトのブラントマーク

ふるさと納税返礼品化徳之島町

 【徳之島】徳之島町ふるさと納税では、国指定特別天然記念物アマミノクロウサギとタンカン農家たちの共生を目指す取り組みを推進している。今年新たな取り組みとして、クロウサギが姿を見せる果樹園産のタンカンを『アマミノクロウサギと共生を目指す~徳之島産たんかん』とオリジナルパッケージ化。返礼品に加えて寄付の受け付けを始めた。

 同町ふるさと納税GCF(ガバメントクラウドファンディング)や環境省の「環境で地方を元気にする地域循環共生圏づくりプラットフォーム事業」を活用。保護活動と併せてオリジナルダンボールなどを作成。クロウサギによるタンカンの樹皮食害などに悩まされている農家たちを支援しつつ、「共生を目指すタンカン」にとパッケージ化した。

 同町企画課ふるさと思いやり応援推進室などによると、「アマミノクロウサギと共生を目指す~徳之島産たんかん3㌔」の返礼品対象は寄付額1万円。タンカンとともに、共生取り組みを描いたミニ絵本『なかよしのしるし』(徳之島自然保護協議会発行) も同梱プレゼントする。

 寄付申し込みは、同町ふるさと納税ポータルサイト(ふるさとチョイス、楽天、さとふる、ANA)を通じて受け付ける。

 ちなみに、食害防止対策などに充てるふるさと納税GCF事業「3年目の挑戦!アマミノクロウサギと共に暮らす島プロジェクト」(募集期間・昨年 11 月16 日~今年 2 月 13 日)では目標額 147万円に対し、既に計166万7千円(寄付支援者142人、10 日現在)となっている。

 同町企画課同推進室は「賛同して選ばれることにより他の産地と差別化され、農家さんの収入の安定につながれば、この取り組みをさらに推進できる。今後も島の農家さんと一緒になって考え、徳之島にとって一番良い方法を考えていきたい」などとしている。