民泊施設を視察し経営者らに話を聞く参加者ら(写真は住用町見里集落のルパン爺とすずめの宿)
空き家問題の解決、魅力ある民泊経営を目指す「空き家活用と民泊経営セミナー」の4日目が27日、奄美市住用町であった。この日はフィールドワーク研修と題し民泊施設を視察。参加者らは、宿泊客を受け入れている人気の宿を訪ね、受け入れ態勢やもてなしなどを学んだ。
奄美大島雇用創造協議会が主催。参加者らはこれまで3日間に渡り、講座を通して空き家の生かし方や民泊の現状、経営知識や情報発信などを学んできた。
講師は前日に続き、徳島県で民泊を手掛ける㈱トリップシード代表取締役の小柳秀吉さん。一行14人は、住用町で民泊を運営する3施設を訪れ、経営者らから話を聞いた。
同町見里集落にある「体験民宿・ルパン爺とすずめの宿」では、代表の師玉当洋夫妻が出迎え対応した。同宿は自宅一部に手を入れ2017年5月に開業。2部屋・最大5人が泊まれ、年間約180人が利用する人気の宿になっている。
参加者らは矢継ぎ早に「初対面の人への対応は」「部屋はどう決れば」など質問。師玉夫妻は「最初は不安だけどしゃべることで慣れてくる」「不備があればお客さんが教えてくれる。徐々に改善を」「受け入れる際は集落にもしっかり根回しを」などアドバイスをした。
この後は、奄美体験交流館に移動し意見を交換。講師の小柳さんは「民泊業者にはホテル組合のようなものがなく一人ぼっちになることも多く、定期的・様々な人の連携は欠かせない。経営には思いも大事。熱いうちに一歩を踏み出してほしい」と呼び掛けた。
セミナーを終え龍郷町地域協力隊の間弓祐次郎さん(43)は「絆の強さ、熱い思いがあるからこそ運営はつながっている。協力・ネットワークの大切さを改めて感じることができた」と笑顔で話した。