新年度から貸し出し再開へ

新年度から永代使用料による貸し出しが予定されている永田墓地

永代使用料、1坪約50万円に設定
利用計画では81区画対象に
奄美市永田墓地

 奄美市は、同市名瀬の市有墓地「永田墓地」の永代使用料を「1平方㍍あたり15万1250円」とする方針を示している。開会中の市議会3月定例会に、永代使用料を設定する市有墓地改正条例議案を上程しており、可決されれば、新年度から貸し出しを始める。

 永田墓地には現在、市有地に約2200基の墓があるが、5年以上墓参りをした形跡がなく、縁故者が分からない「無縁墳墓」が約400基に上るほか、墓地を返還するケースも増えている。こうしたことから市は、長らく墓地の貸し出しを停止しており、昨年9月から、墓地利用の在り方などを協議する「永田墓地利用計画審議委員会」で、利用計画や管理方法などの審議を開始。昨年12月に、永代使用料の徴収など墓地の適正利用と将来的な環境整備方針などを盛り込んだ利用計画をまとめた。

 利用計画では、立地条件などから市有墓地を3区画に分け。市道に近く利便性の高い区画のうち、既に空き区画となっている33区画と、墓石などの撤去後貸し出しが可能な8区画、今後10年間で返還が予想される40区画の計81区画について貸し出しを行うことにしている。

 空き墓地については、貸し出しを前提に永代使用料を徴収。市内の民間墓地などの使用料などを目安に料金を設定、墓地1区画の平均的な広さはおよそ1坪(約3・3平方㍍)で、1区画の永代使用料は、50万円前後になる見込み。使用許可を受けた際は、全額を支払う必要がある。

 条例案は25日の最終本会議で採決されることになっており、可決されれば、新年度から10年計画で墓地利用の希望者を募集する。