「金見海岸清掃会」に230人

各種団体や家族連れなど総勢約230人のボランティアが参加した「金見海岸清掃会」=20日、徳之島町

この自然環境を次の世代に
徳之島町 各種団体や家族連れなど

 【徳之島】奄美群島国立公園指定の徳之島町金見崎海岸~長浜海岸にかけた約4㌔間で20日午前、各種団体や家族連れなどボランティア総勢約230人が参加した清掃会があった。風波で打ち寄せられ景観を損ねていた漁具やペットボトルなど漂着ごみを回収し、地球環境の保全にも一役買った。

 同島北部の海岸線も特に、冬季の北風や潮流とともに、外国製を中心とした漁網用のプラスチック製浮き玉など漁具類や飲料用ペットボトル、発泡スチロール片など種々雑多の〝漂着ごみ汚染〟が繰り替えされている。先月21日に金見崎海岸であった自然観察会「島の地質の不思議と世界自然遺産」(環境省主催)の際も現状を憂慮する声があり、今回の清掃会につながった。

 呼び掛けたのは地元の地域おこしグループ「金見あまちゃんクラブ」や徳之島地区自然保護協議会、徳之島虹の会の3団体。「北風で流れ着いた漂着ごみは、もうすぐマイクロプラスチックに。一つでも回収して大切な自然を守ろう」などアピール。家族連れなど一般住民や高校生、タイヤショベルカーや小型ダンプ持ち込みによる町内の建設業者など約230人(主催者発表)が自主参加した。

 午前9時ごろから約2時間、長い同海岸線に分散して漂着ごみを拾い集め、海岸植生帯に隠れた不法投棄ごみなども収集。回収・運搬作業には建設業会の重機が機動力を発揮。回収量は浮き玉だけで4㌧トラック4台と2㌧トラック1台分分、ペットボトルや発泡スチロールなどその他ごみも軽トラック26台分(虹の会)にのぼった。

 参加者の一人・福田哲也さん(45)=同町亀津=は県徳之島事務所に赴任して丸3年、異動を前に長男一太くん(3)と2人で参加。「徳之島は子どもも育てやすい環境だった。恩返しのつもりです。この素晴らしい自然環境も次の世代に引き継いでいける島をみんなで作って欲しい」と話していた。