建設から60年以上が経過、老朽化が目立つ奄美大島商工会議所会館
奄美大島商工会議所(有村修一会頭、議員59人)は24日、奄美市の同商工会議所会館で第89回通常議員総会を開き、2021年度事業計画と予算関連など議案10件を承認した。老朽化が進む同市名瀬入舟町の同会館の建て替えについては、現地での建て替えを推進、21年度に基本設計に着手、22年度に取り壊し、新会館建設着工、23年度中の完成を目指す方針が示された。
同会館は1957年の建設から60年以上が経過、老朽化が著しく、外壁の剥落なども危惧されるなど、早急な建て替えが必要となっている。同商議所はこれまで、会館建設資金積立金会計に、建設費の積み立てを行っており、21年度は1600万円を積み増し、総額約1億円となる予定。
また、22年度からの建設着工に向け、仮設事務所移転を行う必要があり、同市名瀬港町の紬会館7階の賃借などを計画。近く、市有地である現在地の継続使用と仮事務所の賃借について同市の朝山毅市長に要望書を提出する。仮事務所の賃借期間は22年4月~23年3月までの1年間を見込んでいる。
このほか、21年度事業計画では、奄美市経済について、新型コロナウイルス感染拡大などにより、「ほとんどの業種で売り上げ減少による経営悪化を招いている」などと指摘。資金繰りなどの金融相談が大幅に増加、1月末現在、融資件数が前年の約3倍に当たる87件、融資額も約2倍の5億260万円となったことを報告。関係団体と連携した商品券、クーポン券発行事業などに取り組むほか、新型コロナ関連融資を受けた事業所の支援策として、返済の据え置き期間や利子補給期間延長などの制度改正の実現に取り組む方針を示した。