知名町のホテル、宿泊療養施設に

新型コロナ 群島で2カ所目 無症状感染者など受け入れへ

 県は8日、新型コロナウイルス感染症の無症状、軽症者を受け入れる宿泊施設療養施設として、知名町の民間ホテルを新たに確保したと発表した。県内の宿泊療養施設としては6カ所目で、奄美群島では昨年7月末に開所した奄美市の民間ホテルに次いで2カ所目。療養体制は既に整えられており、同日から受け入れを開始する。

 県は医療体制確保の観点から、ホテルを活用して軽症者などの宿泊療養を実施している。知名町のホテルは1棟貸しで10室を確保した。

 沖永良部島では今月1日に知名町の接待を伴う飲食店で、同島初のクラスター(感染者集団)の発生が確認され、8日までに和泊、知名両町合わせて計17人のクラスター関連感染が確認されるなど、感染者が急増している。

 県によると、同島の感染者については県本土への搬送なども行われているが、今後も感染者が増える可能性があることなどから、無症状や軽症者を受け入れる施設の確保が必要と判断、宿泊療養所を開所した。

 施設の感染防止対策については、入所者は外部との接触することなく施設内で生活。ホテル内には看護師が1人以上常駐し、医師が24時間いつでも出勤できる体制を講じている。

 県によると、宿泊料施設は県内6カ所で587室を確保しており、奄美群島では、奄美市のホテル55室と合わせ計65室を確保している。

 県は療養者のプライバシーや周辺住民への影響、施設などへの風評自害などに配慮を求めている。