COGY(コギー)に乗る人々=名瀬中央通りアーケード商店街=
一般社団法人シンクロプラス(友野秀樹代表理事)は12日、名瀬中央通りアーケード商店街で、足腰が弱くなった高齢者や下肢に障がいのある人も乗ることができる足こぎ車いすCOGY(コギー)の体験会を開催した。個別学習塾STARS(重信亮平塾長)の前に4台のCOGYを用意し、友野代表理事自ら街行く人々に声をかけ、COGYの魅力を発信した。
COGYは脳からの指令に頼らず脊髄の「原始的歩行中枢」に働きかけ、片足を少しでも動かせばもう片方の足が反射で動くことを利用した車いす。リハビリを目的に開発されたが、現在では行動範囲を広げるために利用している人が多いという。
島内では、既にまーぐん広場・赤木名や奄美パークなどにCOGYが設置されており、「絵画を自分のペースでゆっくり見られる」など好評という。
同商店街では振興組合の松尾典昭理事長と話し合いが持たれ、同塾が2台のCOGYを常時管理することに。塾が開講している平日と土曜日、午後1時から午後10時まで、塾長に一言声をかければ誰でも無料で利用することができる。
友野代表理事は「COGYを使って、高齢者の方にアーケードでの買い物を楽しんでもらいたい。学習塾の子どもたちにも自由に乗ってもらい、高齢者や障がいのある方にも使いやすい車いすであると知ってもらうことで、SDGsの三つ目の目標『全ての人に健康と福祉を』の啓発活動にもつながる」と話した。
松尾理事長は「商店街の活性化につながればと思う。話題作りにもなって良いのでは」と前向きな姿勢。
自らも脳脊髄液減少症と共に生きる同法人理事の文園弘美=ひろむ=さん(64)は「誰かの世話になるのが申し訳ないと思い、障がいのある人は引きこもりがちになってしまう。でも、COGYに乗ってから、好きなときに好きな人に会いに行けるようになった」とうれしそうに語った。
同法人は、1年間同商店街にCOGYを貸し出し、街の人に利用してもらう予定。