徳之島町山 3年ぶり豊年祭

「コロナ禍」の一掃も願い、3年ぶりに雨中開催された山地区「豊年祭」=13日、徳之島町

「コロナ禍」一掃も祈願

 【徳之島】「コロナ禍一掃、集落の沈滞ムードも吹き飛ばせ」―。徳之島町山(さん)地区(港川・内千川・山里の3集落、149世帯、278人)合同の「豊年祭」が13日午後、3年ぶりにあった。縮小開催ながら、威勢のいい青年みこしや踊り連などが練り歩き、集落に元気を注入した。

 同豊年祭は、基幹作物のサトウキビやバレイショなど豊作の祈願と住民たちの親睦交流を図る初夏の風物詩の一つ。だが、一昨年は大雨で、昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止を余儀なくされた。

 3集落で協議した結果、島内発生ゼロでコロナが鎮まっている今、感染防止対策も講じて「コロナ禍の沈滞ムードも吹き飛ばしたい」(内千川集落の有川一区長)と決断した。

 まず午後1時すぎ3集落で「ナゴリ山神社」に参拝。農作物の豊作と併せ、新型コロナの一掃も祈願した。この後、青年みこしや女性連、野菜や果物などの農作物で飾り付けた〝花車〟などを連ね、住民約百人が集落の目抜き通りをパレード。雷雨傾向への天候悪化でコースを短縮した。

 パレード後、公民館ホール開かれる恒例の住民懇親会については「3密防止」のため中止。有川区長は「悪天候の中にもご協力をいただいた住民の皆さんに感謝したい」と話していた。