群島20年産キビ生産実績

7・9%増の39万7千㌧
2年連続の増産 台風影響奄美、喜界は下回る

 県大島支庁農政普及課は、奄美群島の2020年産サトウキビの生産実績を公表した。収穫面積は前年産(7043㌶)に比べ5・4%増の7423㌶だった。生産量は、台風の影響により、喜界島と奄美大島で減少したものの、群島全体では前年産(36万8千㌧)を7・9%上回る39万7千㌧となった。また、10㌃当りの単収は、前年(5221㌔㌘)を2・4%上回る5346㌔㌘だった。

 島別の収穫面積は、奄美大島558㌶(前年比1・4%減)、喜界島1380㌶(同5・5%増)、徳之島3407㌶(7・1%増)、沖永良部島1683㌶(同4・8%増)、与論島394㌶(3・4%増)。奄美大島を除く4島で前年実績を上回った。

 生産量は奄美大島2万5千㌧(同3・1%減)、喜界島6万5千㌧(同17・1%減)、徳之島18万4千㌧(同16・6%増)、沖永良部島9万7千㌧(同17・4%増)、与論島2万6千㌧(10・8%増)。

 10㌃当りの単収は奄美大島4416㌔㌘(同1・8%減)、喜界島4692㌔㌘(21・4%減)、徳之島5401㌔㌘(8・9%増)、沖永良部島5793㌔㌘(12・0%増)、与論島6577㌔㌘(7・2%増)。台風の影響で奄美大島と喜界島は、生産量、単収ともに前年を下回ったが、南3島は前年実績を上回った。

 糖度(基準糖度帯13・1~14・3度)は、奄美大島14・77度、喜界島14・27度、徳之島13・72度、沖永良部島14・93度、与論島14・96度で、群島平均は14・25度。収穫時期の日照不足などにより、奄美大島、喜界島、徳之島で前年実績を下回ったため、群島平均も前年産(14・48度)を0・23度下回った。

 05年以降の生産量の推移をみると、最低は2012年の27万7515㌧。近年は、16年の47万7637㌧が最大で、18年に33万7669㌧まで落ち込んだが、19年、20年と2年連続で増加した。

 同課は25年の目標生産量を43万6200とする増産計画を立てており、今後の取り組みについて「計画達成に向け、経営基盤の強化と機械化などの生産基盤の強化、病害虫駆除対策などの技術対策に、市町村、JA、精糖会社などと連携して取り組む」としている。