徳之島愛ランド広域連合

徳之島愛ランドクリーセンター基幹改良(長寿命化)への第1回住民説明会=19日夜、伊仙町西目手久公民館

徳之島愛ランドクリーンセンター(資料写真)

基幹改良、天城町新設で合意
目手久で第1回住民説明会

 【徳之島】徳之島愛ランド広域連合(大久保明連合長)は、徳之島愛ランドクリーンセンター(伊仙町目手久)の基幹改良事業導入(長寿命化)後、天城町へ次期新設整備する3町長合意(5月28日締結)を受けて19日夜、第1回「東西目手久住民説明会」を開いた。長寿命化、継続使用へのダイオキシン濃度の基準以下抑制と同情報の共有、3町ごみ減量化や同地域振興策の検討方針(町)などを示した。

 同一般廃棄物処理施設は2003(平成15)年3月に設置されて18年。施設の老朽化や技術面などで焼却飛灰中のダイオキシン類が基準値超となり問題化。同施設整備基本構想策定検討委員会の検討、天城町の「新設」受け入れ回答後、伊仙町が既存地域「新設」を主張する“ねじれ現象”も生じていた。

 広域連合長と3町長間合意(要旨)は、(1)既存施設の継続使用は伊仙町と東西目手久集落(設置集落)の協定を尊重、次期新設整備まで環境的配慮を担保し基幹改良事業を導入(2)長寿命化計画の施設整備は3町の財政事情を考慮、次期新設整備は事業費・運営管理費の抑制に努める(3)次期新施設は天城町での整備を優先、事業計画の策定に合意する(4)新設は、ごみの減量化、リサイクル率向上を前提に、徳之島3町と広域連合で各種施策を講じる(要旨)―など6項目。

 同合意を受けての第1回住民説明会は西目手久公民館であり、住民や伊仙町議など交え約35人が出席した。

 連合長の大久保伊仙町長は「ダイオキシンの基準値オーバーで現在地継続は厳しい状況だったが、この7年間は基準値以下。3町持ち回りの話がありこの2年間は厳しい論議も。(現施設長寿命化へ)基幹改良して継続使用後、天城町へ新設に合意を得た」など報告。副連合長の森田弘光天城町長は「安心安全な徳之島づくりに向け環境問題は大きな課題。一定の方向性が見いだせた」。高岡秀規徳之島町長は「ダイオキシン問題では、人材の重要性にも気づかされた。まずは基幹改良を進め新設地の天城町にしっかりと効率の良い移転ができればと思う」と期待を寄せた。

 広域連合事務局が、合意締結への条件、(1)ダイオキシン濃度を基準値以下に抑える(2)同測定結果を広報・共有(3)ごみの減量化、目手久集落の環境整備・振興計画の策定なども説明。うち3町のごみ減量化については現状約6千トンの可燃ごみの2千トン削減が目標。紙・布類や生ごみの減量化も強化。処理コストの約10%を占める生ごみの堆肥化など各町対策も進めていく。

 質疑・異論はなかったが、住民女性(50代)は「ごみ減量化の方法は多種多様あるが、まずは紙類などのリサイクルを進めて欲しい。本土からのモノを資源として返しているのはペットボトルと缶類だけ。町長(連合長)が代わるたびに監督責任がうやむやになってきたと思う」とも指摘していた。