手軽に生ごみを堆肥化

手軽な生ごみの堆肥化処理法「段ボールコンポスト」普及を進めている伊仙町地域団体女性連(平会長ら)=27日、同町阿権小

伊仙町地域女性連「段ボールコンポスト」普及へ

【徳之島】「もったいない精神で地球環境の保全に」――。ごみの減量化運動に力を入れている伊仙町地域女性団体連絡協議会(平陽子会長)は27日、同町阿権小学校(曽田巌校長・児童数22人)の家庭教育学級を対象に「段ボールコンポストについて学ぼう!」など講座を開催。手軽な生ごみ堆肥化処理法の普及に乗り出した。

同女性連は、地球環境を守るため二酸化炭素の排出抑制、脱炭素社会づくりに欠かせないごみ問題を考えようと昨年11月、NPO法人かごしま市民環境会議の村山雅子代表を招へい。「もったいない」精神によるごみの再資源化リサイクルの重要性など講演と併せ、段ボールコンポストの実技研修会も開いていた。

段ボールコンポスは、使用済みの厚手の段ボール箱にピートモス(土壌改良剤)ともみ殻くん炭(園芸店などで販売)などを入れた床に、生ごみを混入して微生物に分解させ堆肥化する方法。

伊仙町女性連は研修後、町立直売所「百菜」(伊仙)のイベント会場での作成実演を皮切りに普及活動に力を入れ始めている。

阿権小の同研修講座には平会長ら町女性団体連の5人と、家庭教育学級の保護者や児童、校区民など約35人が参加。まず徳之島愛ランド広域連合事務局の荻田恭平次長らがミニ講話。ごみ処理施設搬入ごみの分別(可燃・不燃・資源など)不徹底の現状、水分を含んだ生ごみ焼却燃費の矛盾など説明。分別徹底による資源リサイクル、ごみ減量化の徹底もアピールした。

段ボールコンポストの実演で平会長(71)は、ピートモスやもみ殻くん炭の代わりにサトウキビのバカス(搾りカス)や町浄水場の使用済み活性炭など「地産地消のゼロ円で優良な堆肥化が可能」とも強調。普及拡大に向けて「みんながごみ問題に興味を持っており、実践して示すことで広まっていくと思う」と期待。

親子で参加していた内麻奈美さん(37)は「こんなに簡単に作れるとは。家族ですぐにでも取り組んでみたい」。長男の健太郎君(6年生)も「段ボール箱を使って生ごみで肥料ができることが勉強できて良かった。ごみ問題も考えていきたい」と話していた。