「徳之島さとうきび農作業受委託調整センター」の初年度報告に期待も。農政3団体総会=28日伊仙町
【徳之島】徳之島さとうきび生産対策本部(本部長・大久保明伊仙町長)など同島の農政関連3団体の2021年度総会が28日、伊仙町中央公民館であった。最先端技術を駆使して適期管理作業を支援、単収向上・生産安定を目指す「徳之島さとうきび農作業受委託調整センター」(㈲南西サービス内)の初年度報告に行政側は「画期的」と評価し、利用拡大に期待を寄せた。
【徳之島さとうきび生産対策本部】20/21年期サトウキビの生産実績(3町計18万4058㌧)の報告も交え20年度事業実績・収支決算、21年度事業計画・予算案などを承認。事業計画には、生産振興大会(8月2日予定)やハーベスターオペレーター研修会・キビ品質取引研修会(11月同)、農業機械に最先端技術とICTを合わせたクラウドサービス「KSAS」(クボタスマートアグリ)を活用したキビの「情報一元化・有効活用体制整備検討委員会」の開催―なども掲げた。
「徳之島さとうきび農作業受委託調整センター」は、官民の取り組みで南西サービス(天城町)内に昨年6月30日設立された。経過・実績(同7月1日~今年5月31日)によると、トラクター作業(準備・植え付け・管理作業)には現在農家91戸が協力し、南西サービス含む全受託面積は計1141・3㌶。ほ場の「KSAS位置情報」入力・登録実績も計1万6504件、3952㌶(約95%)に達している。
今後の課題には「作業面積のかい離(JA申告面積とKSAS面積)」などを挙げていた。副本部長の森田弘光天城町長は「実績が上がってきたことは画期的。農家91戸が(作業支援)参加していることも素晴らしい」と評価、期待を寄せた。
【徳之島さとうきびデトラッシャー管理運営組合(大久保組合長)】南西糖業㈱2工場のデトラッシャー(ハーベスタ―収穫原料精脱用システム)の20年度事業報告・収支決算、21年度収支予算案を承認。機器の「修理・更新基金」対策の必要性も上がった。
【徳之島さとうきび培養苗実用化推進機構(大久保会長)】20年度の出荷実績は、▽「メリクローン苗」計10万3023本(①農林8号4万8568本②同27号3万9055本③同23号1万100本④同30号5300本)と計画を達成。▽「一芽苗」は8万9200本と10万本に届かなかった。役員改選では大久保会長を再選した。