第7回「天城町農業塾」開講

女性を中心に町内外に人気を博している「天城町農業塾」(第7回開講式)=8日、同町農業センター

「農業の基礎は重要」
満席、中高年女性にも人気

【徳之島】2021年度天城町農業塾の開講式と第1回講座(町主催)が8日、同町農業センター(瀬滝)であった。農業の基礎知識を学び農業所得の向上、住民の家庭菜園・農園地づくりに―と年6回シリーズで町外にも自由受講(無料)で門戸を開き7年目。今年もコロナ禍の影響を受けたが、中高年層の女性を中心に満席の約60人が参加した。

 同農業センター(町農政課主管、岡村豊一所長)では毎年、▽農業研修生(1年間・定員3人)の受け入れをはじめ▽農業技術セミナー(年間5~8回、栽培品目トマト・パッションフルーツ・シイタケなど)▽「市民農園」の貸出し▽宿泊研修受け入れ▽町「苗もの市」(即売会)▽「あまみシマ博収穫体験」(パッションフルーツなど)▽土壌分析などに取り組んでいる。

 「農業塾」については、農業担い手の育成支援などと並行、関係機関・団体の専門家らを講師に農業外の一般も対象に15年度(9月)に開講。自治体の垣根を越えて受講希望者を受け入れている。

 新型コロナの影響で19年度の最終6回講座・閉講式(20年3月)は中止。さらには20年度に続き今年度も第1回講座(5月)は中止を余儀なくされ2年連続の繰り下げ開講に。だがこの6年間・計33回の延べ受講者数は1491人に上っている。

 開講式で、町農政課(山田悦和課長)は農業センターの日ごろの取り組みも紹介しつつ「作物を作るには、畑の土壌の性質を知ることがとても重要」。町が23年度建設を目指している複合施設「あまぎ自然と伝統文化体験館」の農産物など直売所に「一つでも並べて欲しい」とも期待を寄せた。

 第1回講座では県農業開発総合センター徳之島支場園芸土壌研究室の勝田雅人研究員が「土壌肥料の基礎知識」①土壌の性質とその改善②徳之島の土壌の性質③土づくり④肥料と施肥など分野で講義(約1時間半)した。

 昨年に続き〝反復学習〟に参加していた福祉団体職員の佐藤まゆみさん(61)=徳之島町亀徳=は「土づくりや連作障害、一緒に植えてはいけない種類など基礎知識が大切。実家の母が農業をしており、将来的には野菜類のほかハーブなどにも挑戦したい」と話した。

 今後の講義日程(隔月第2木曜日、午後2時から2~3時間)およびテーマは、▽9月10日「秋冬野菜の作り方」▽11月11日「病害虫防除」▽22年1月13日「夏野菜の種まき、堆肥、有機質肥料」▽3月10日「草花の栽培、花木・果樹の仕立て」を計画(選択参加自由)。

 参加連絡・問い合わせは天城町農業センター(電話0997―85―2214)。